[医療]アルケア株式会社Webサイトリニューアル・制作事例
~老舗医療機器メーカーのWeb戦略~
専門性の高いBtoB分野における、Web戦略
アルケア株式会社は1955年創業の医療福祉機器の分野では老舗の企業です。日本初のギプス包帯や、人工肛門(ストーマ)他、整形外科分野など、専門性の高い分野で技術開発や製造・販売を行っているメーカーです。
インターネットがもたらす様々な社会変化は、ビジネスの世界にも大きな影響を与えています。多くのビジネスパーソンがインターネットやWebサイト使って仕事上の情報収集をするように、企業を取り巻く重要なユーザの多くが、Webサイトを活用しています。
高い専門性をもったメーカーの多くがこれまでWebサイトを通した情報提供に消極的でした。しかしこれからは「いかに新鮮で深く広い情報を提供するか」が顧客育成や新規顧客の獲得、既存顧客の囲い込みにとって重要となります。
アルケアでは、営業・マーケティング・CSなど企業活動の中で戦略的にWebサイトを活用するために「ユーザシナリオ」を用いて、アルケアとユーザとのやり取りを可視化し、ユーザのニーズとそれに対してアルケアがすべき事柄を抽出。Webサイトの戦略立案・企画をおこないました。
「営業活動において、現状どのような課題があるか。Webサイトでその課題は解決できるか。」Webサイトありきの戦略・企画ではなく、企業活動とユーザを中心に考えることでより深い課題解析と社内共感が得られました。
アルケア様の抱えていた問題
- 社員のWebサイトへの期待値が低い。
- 社内の情報収集がタイムリーにできず、Webサイトが効果的に使えていない。
- Webサイト経由の問合せは増える一方だが、対応業務が効率的でない。
- ログデータや問合せデータが社内で共有できず、有効に活用できていない。
キノトロープが提案した事柄
ユーザの洗い出しと営業プロセスの可視化
扱う商材の特性上、不特定多数を対象に広くビジネスを行うわけではありませんので、
- Webサイトの役割は何?
- 何を目指してどう使えばよいのか?
を定めることが非常に難く、そのために2004年のWebサイト立ち上げから機能拡充をくり返し、結果としてユーザにとっても企業にとっても魅力的ではないWebサイトとなってしまっていました。
アルケアのビジネスはとても特徴的です。商品により供給ルートが異なり、商品供給の工程で多数のステークホルダが関わりあっていますし、専門知識の有無、立場によりニーズや必要となる情報が多種多様で、情報を伝えるには「誰がユーザか」という視点が欠かせません。アルケアのWebサイトリニューアルは、「ユーザ視点」を出発点とし、下記の4つのプロセスでWebサイトの内容を検討しました。
- アルケアのユーザは誰か
- それらのユーザはどのような問題を抱えているか
- 抱えている問題をアルケアは、どのように解決できるか
- 解決方法のうち、Webサイトで提供できること・できないことは何か
このプロセスにより、企業が出したい情報を出すWebサイトから、必要な情報を必要とする人へというユーザ視点のWebサイトが実現でき、結果としてビジネスに有効なWebサイトになるのです。
企業の強みをユーザ視点で積極的に訴求
Webサイトは、ユーザが能動的に情報を探して始めて情報に出会うことができるメディアです。「云わなくても分かってくれるだろう」ではそもそもユーザに出会うこともできないのです。ですから多くの企業が必ず持っているであろう「競合優位性」「強み」「社会的意義」について、積極的に表明していく必要があります。
アルケアのユーザは大きく4つに分類されます。患者、医療関係者、ビジネスパートナー、採用希望者です。それぞれ医療に関する専門知識も異なりますし、関心のある事柄も異なるため、例えば「技術力」という一つの強みであっても、どのように伝えれば分かりやすいか・魅力に感じてくれるかはユーザ毎に異なります。
アルケアのWebサイトでは、4種類のユーザを意識してそれぞれの方に伝わるメッセージの策定に注力しました。云いたいことを一方的に述べるのではなく、「どうすれば伝わるか」を考えることでより強い訴求が可能となります。
中期計画(ロードマップ)
企業活動の根幹を成す営業・マーケティング・CSは短期間に大きく変えることは困難でリスクを生じます。段階的に進めながらも、ダッチロールせずプロジェクトを進行し、適切なタイミングで検証や軌道修正をするために、中期的な計画を策定しました。
一般に企業のWebサイトは、顧客管理や商品管理など社内のシステムと連携することでより効果的なものになりますが、かかわる事柄や関係部署が多く及ぼす影響範囲も多大です。
コストやスケジュールのリスクを回避し、無駄なくタイムリーに実施するためには、Webサイトの施策についても中期計画(ロードマップ)を策定することが望ましいといえます。
インターネットやWebサイトが果たす役割は何か、医療現場とのコミュニケーションや技術情報の伝達などどのように取り組むべきか、中長期の戦略を立案したことで営業やマーケティング、CSと密に連携したWebサイトのあるべき姿が明確となり、社内で共有ができるからこそ、スムーズにプロジェクトが進むのです。
キノトロープコンサルティングの調査・戦略策定サービス
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